産地だより

カリフラワーが主役です

Soup Stock Tokyoの夏を告げる定番のスープ「カリフラワーの冷たいポタージュ」は、毎年、夏に数量限定でご用意しています。
際だった甘さがあるわけでも、色鮮やかな華やかさがあるわけでもない。料理の主役に躍り出ることはそこまで多くないけれど、しっとりとした食感の中に、みずみずしく繊細な甘さを秘めたカリフラワー。
Soup Stock Tokyoでは、毎年このカリフラワーを主役として、帆立のブイヨン「フュメ・ド・サンジャック」と合わせ、冷たいポタージュを作っています。ひんやりとしたスープを口に運ぶと、柔らかな甘みとほのかな帆立の旨味がすっと広がる贅沢な一杯です。


2022年、今年のカリフラワーは、Soup Stock Tokyoのシェフが「今までで一番おいしい」と思わずつぶやいてしまうほどの味の出来でした。カリフラワーは冬に収穫を行いますが、冬の寒さの厳しさが影響し、例年よりもカリフラワーの茎に甘みがしっかりのっていることがおいしさのひみつです。

カリフラワーの味は、その年の天候などにより少しずつ異なるので、味にあわせて、その年だけのレシピでスープをつくります。私たちが大切にしているのは、「毎年同じ分量でつくること」よりも「毎年一番おいしくつくること」。今年の「カリフラワーの冷たいポタージュ」は、カリフラワー自体の甘さを引き立たせることと、他の素材とのバランスの兼ね合いを見ながら全体の味を調整しました。

私たちが「カリフラワーの個性に光を当てよう」、そう思い始めたのは今から約10数年前のこと。おいしさを最大限引き出したスープを作るための試行錯誤を続け、3つのポイントにたどりつきました。


1つ目のポイントは、採れたてのカリフラワーを使うこと。カリフラワーは、採ってから時間がたつと酸化が進んで色が黄色くなり、味も落ちてしまいます。そこで、私たちのスープをつくっている静岡県静岡市清水区の工場から遠くないところで生産者さんを探しました。
そこで出会ったのが、同じ静岡県内の生産者団体TOPHATさん。元建設コンサルタント、元アパレルショップスタッフなど、さまざまなバックグラウンドを持ち、「“野菜”だけでなく“日本の農業”も育てたい」という志を持った若手の農家さんの集まりです。

TOPHATさんに植え付けをお願いし、スープに使うカリフラワーを育てはじめました。TOPHATさんと開発担当は常に生育状況をやりとりしながら、二人三脚のようにして収穫時期までを迎えていきます。

TOPHATでセールスマネージャーをされている早川ナナさんは、こうおっしゃいます。「もともとSoup Stock Tokyoのことは、おいしいスープ屋さんだなと思っていましたが、おしゃれなイメージが強かったので、まさかこれほどまでに食材へのこだわりがあるとは!とご一緒するなかで驚いています。植え付けから収穫まで一緒に進めているので、まさに二人三脚です」。


「カリフラワーの冷たいポタージュ」をおいしくつくるためのポイント2つ目は、「収穫したらすぐにスープにすること」です。

大きな葉を押し広げると、そこには眩しい白色のカリフラワー。実際に生のままで食べさせていただくと、やわらかな甘みが口の中に広がります。噛めば噛むほどみずみずしいのが新鮮さの証です。「一番おいしいとき」をTOPHATさんと相談し、毎年、カリフラワーの収穫に適したタイミングで収穫しています。収穫したらすぐさまカリフラワーの一次加工へ、そのままスープづくりがはじまります。

カリフラワー

ここで3つ目のポイントですが、キーワードは「夏」。
2月頃には採れたてのカリフラワーでスープが出来あがりますが、販売自体はあえての「夏」。ここからしばらく出番を待つことになります。その理由は、カリフラワーの繊細な甘みや旨味を感じていただくのに「冷たいポタージュ」がぴったりだからということ、そして、冷たいポタージュは、夏のこの時期だからこそおいしくお召し上がりいただけるからです。


「今年のカリフラワーは、とても色がきれいで、甘さや旨味のバランスが良いのが特徴です。毎年、収穫するまでの間、気温や天候、畑と会話しながら楽しんで作っていますが、今年は、例年に比べて寒くなるのが早く、寒い時期が長かったため甘さがかなりのっています。収穫したカリフラワーをすぐさま天ぷらにして食べたのですが、今でも覚えているくらい最高の甘さでした!来年も、再来年も、最高のカリフラワーをお届けできるようがんばります」

Soup Stock Tokyoのスープは、土地や人、文化や食材との出会いから生まれています。思いが重なり生まれたこのスープを、この夏もお届けします。

 

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●カリフラワーの冷たいポタージュ
・販売価格:Sサイズ 490円(税込)
・販売店舗:Soup Stock Tokyo外食店舗(Soup Stock Tokyo S-PAL仙台本館店、中野店、大丸神戸店を除く)
・販売期間:2022年7月18日(月)〜約1週間 ※数量限定のため売切れ次第、販売終了する場合がございます


●素材を食べる「カリフラワー」の冷たいスープ(冷凍スープ)
・販売価格:629円(税込)
・販売店舗:
家で食べるスープストックトーキョー全店、Soup Stock Tokyoルミネ新宿店、キラリナ京王吉祥寺店、中野店
▶2022年7月14日(木)現在発売中、なくなり次第終了
Soup Stock Tokyo公式オンラインショップ
▶ 2022年7月21日(木)より販売開始、なくなり次第終了
※Soup Stock Tokyo公式オンラインショップでは、素材を食べる「カリフラワー」の冷たいスープが入った素材を食べるスープセットを販売いたします

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