商品のひみつ産地だより

田植えから稲刈りまで、生産者さんとともにつくる「白胡麻ご飯」

Soup Stock Tokyoで提供しているご飯は、白胡麻の香ばしさと、プチプチした食感が特徴のSoup Stock Tokyoオリジナルのスープに合うご飯です。
スープの脇役でいながら隠れた人気者の「白胡麻ご飯」。おいしさの秘密は、レシピのオリジナリティと、私たちがお米の生産者さんと共に続けてきた「米作りのこだわり」にあります。
主役のスープと同じくらい、私たちにとって大切な一品である「白胡麻ご飯」のお米は富山県で生まれます。(※一部店舗を除く)

富山県の砺波平野でのびのび育つコシヒカリ

「白胡麻ご飯」の生まれ故郷は、冬は雪深い山に囲まれる富山県のとなみ野地域。富山県西部の砺波(となみ)市と南砺(なんと)市の2市にまたがったこの地域は良質のお米がとれると米づくりが栄えてきた土地です。
一級河川庄川水系の美しい水、庄川扇状地の水はけの良い土壌、朝夕に吹く冷たい風「庄川おろし」が稲の露をあらい病害虫の発生を防ぐことでおいしい米を育むと言われています。

日本の原風景のような素晴らしい風景の中で、風と水に育まれたお米が、「白胡麻ご飯」になります。

となみの地域に流れ込む庄川。田植えの頃は冷たい雪解け水が勢いよく流れています。

契約農家さんと共に

今年も5月の田植えと9月の稲刈りには、社員が産地を訪れ、店頭でお客さまに提供している米の田植えと収穫を体験させてもらいました。

となみ野地域の中でも、「スープストックトーキョー契約園場」で採れたコシヒカリが、Soup Stock Tokyo各店にならびます。

田植えと稲刈りは生産者さんにとって一番忙しい時期。
そんな時期に時間を作っていただき、昔ながらの人の手による作業と、現代の機械を使う農作業の両方を体験させていただくことができました。
私たちが田植えに伺ったのは5月中旬でしたが、5月とは思えない暑さ。水を張った田んぼに入ると、足を取られてバランスを取るだけで一苦労。手で苗を植えるのはかなりの重労働です。
今ではほとんど機械で植えていますが、慣れていない私たちが運転するとまっすぐ進むことも難しかったです。

大門営農組合の組合長・今村さんはおっしゃいます。
「信じられるのは自分の目で見えているものだけ。おいしいお米を作るためには、水、土そして何より手をかけること。毎日田んぼに行って、お米の顔を見る。土に十分に水が行き届いているか、葉の色は元気か、穂は力強く実っているか、自分の目を信じてやる。」

Soup Stock Tokyoでお食事されるお客さまの多くが、お好きなスープと一緒に「白胡麻ご飯」もセットで選んでくださっています。このお客さま一人ひとりのご様子を私たちが代わりにお伝えさせていただくと、生産者の方々はとても喜んでくださいました。

いよいよ収穫

9月、生産者の皆さんが丁寧に育てたお米を私たちも一緒に収穫させてもらうため、再び産地へ向かいました。
この日は前日まで雨が降っていて、乾いていた田んぼが少しぬかるんでいたので、まずは稲種センターを見学に。
稲種センターは「お米の種」である種もみの選別や検査などを行う場所。となみ野地域は、全国の稲作で使われる種もみの生産地としても有名で、良質な種もみを全国に送り出しています。

翌日、いよいよ稲刈りです。
今年の夏は非常に高温で雨も少なく、稲の育成には厳しい気候でしたが、気候の変化に合わせた生産者さんの工夫によって、良い稲が育ち田んぼ一面が黄金色に輝いています。
田植えの時は、指先で摘んでいた稲が、手のひら全体で掴むほどに育っていました。

稲刈りを終えたコンバインから、黄金色に輝く美しいもみが袋に勢いよく流れ込む様子を見たときに、種~田植え~収穫までのストーリーを感じることができて、胸が熱くなりました。
生産者さんも「ここまで(収穫まで)できて、やっと一安心だね」と仰っていたことが印象的です。

Soup Stock Tokyoの「白胡麻ご飯」がおいしいのは、日々の作り手の丹精があるから。日ごろからさまざまな工夫を凝らし、おいしいお米を育ててくださる生産者さんに感謝をしながら、こうして生産者さんからお預かりした大事なお米は、私たちがバトンを受け継ぎ、生産者の皆さんの想いとともにしっかりお客さまにお届けします。

Soup Stock Tokyoでは、店頭に稲穂とわら細工を飾り、お米農家皆さんへの感謝を込めて、新米の季節をお知らせします。このわら細工もお米と同じく、となみ野地域の方につくっていただきました。稲穂もとなみ野地域のコシヒカリの稲穂です。

木の葉が赤く色づく晩秋は、新米独特のみずみずしさとおいしさを楽しめる時期。ぜひお店にいらして、その味をご堪能ください。生産者さんとともに歩み、お客さまにお届けしていく―。これが私たちのこだわりです。

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