あけましておめでとうございます。
幼い頃、父と食事をする時、父は決まって必ず
「おいしいか?」と私に聞いてきました。
私の「おいしい!」という一言を聞いて微笑む、父の嬉しそうな顔を今でも鮮明に覚えています。
私の父は20年間ほど、
イタリアでお寿司屋さんを営んでいました。
就職活動で自分の将来に悩んだ時、離れて暮らす父の働く姿を見に行ったことがありました。
テキパキと切り盛りしながらも、仲間に賄いを作ったり、お客様一人一人におもてなしをしたり。
慣れない土地で、もがきながらも懸命に働いている父の姿がありました。
口下手な人でしたが、きっと父は、誰かの「おいしい」という言葉にやりがいを感じ、
食を通して誰かを幸せにしたいと、20年もの間、頑張っていたのだと思います。
今、わたしも父と同じ道を歩み、あの頃の父ときっと同じ気持ちで働いています。
いつも来てくれるお客様が
「この前のスープがすごくおいしかったです」
と笑ってくれる日。
仕事帰りのお客様が
「どれにしよう。どれもおいしそうね」
と選ぶのを楽しんでくれる日。
帰り際に「ごちそうさまでした!」
と、とびきりの笑顔で声をかけてくださる日。
私は日々、お客様の一言や表情に元気をもらっています。
嬉しいことがあった日。
ちょっと元気がでない日。
どんな日でも、丸の内オアゾ店に来てスープを食べれば元気がでますように。
お客様が心から「おいしい!」とささやかな幸せを感じていただけるような場所でありたいと思っています。
本年も元気な仲間と共に、想いを込めたおいしいスープをご用意してお待ちしております。
2019年が皆さまにとって良い年になりますように。