スープストックトーキョーのスープをおいしく食べるための相棒として欠かせないのが「パン」です。パンがおいしいとスープが一層おいしくなる、だからこそパンのおいしさにはこだわりがあります。スープストックトーキョーでは桐生酵母の全粒粉ロールを提供していますが、このパンを製造いただいているのは焼成冷凍パンメーカーの株式会社スタイルブレッドさん、 “お料理に合わせるパン”を取り扱っているパンの製造メーカーです。素材選びから品質管理まで、丁寧に向きあうことで生まれる「桐生酵母の全粒粉ロール」は私たちのスープの良き相棒です。
スタイルブレッド社が作るパンは、パン職人(アルチザン)の技によってつくられます。パン職人が使うパンの生命である酵母は生き物のように繊細で、生まれた土地の空気や水と出会うことによって個性を育みます。パンづくりに適した理想の環境と、その志を受け継ぐパン職人の情熱と技がスタイルブレッド社のパンづくりの原点です。このように熱意をもって作られる多種多様な高品質のパンは、お客さまへご提供するにあたり商品の形についても社内基準を高く設定しているため、製品として出荷できない“規格外品”がでてしまうのもやむを得ないのが現状でした。
「形が悪いだけで味は変わらない。おいしいんですよ」

そう語るスタイルブレッド社の小山さんの話を受け思い浮かんだのは、“リボリータ”。イタリア語で煮込みなおした という意味を持つこの料理は、残り物の野菜や固くなったパンを最後までおいしく食べたいというマンマ(母)の知恵が生み出した、イタリアのトスカーナ地方を代表する煮込み料理です。スタイルブレッドの皆さんが力を尽くして製造しているおいしいパンをリボリータにしたらもう一度そのおいしさを生かすことができるのではないか-。スープの製造工場の一つである株式会社中村屋が、スタイルブレッド社のパンの製造背景を知り、規格外と呼ばれるパンの受け入れを決めてくださったことで、リボリータの商品開発が進みました。

私たちの“もったいない食材をおいしく食べる”という想いに共感し、共にパンを使ったスープの開発を進めてきた株式会社中村屋の開発担当者の方にお話を伺いました。

――家庭ごとに味があると言われるほど多様なレシピがあるリボリータ。今回販売する「赤いリボリータ」はどんな仕立てでしょうか。

「香り、旨味、質感。それぞれにこだわりのポイントがあります。まず香り。玉ねぎやセロリを炒める工程があるのですが、一度に入れて炒める、のではなくそれぞれの野菜の“香り”が最大限活きるようタイミングをずらして炒めるようにしています」

――野菜は生で入れるほうがよいのでしょうか。

「そうとも限りません。今回は生の野菜に加えて“炒め野菜のペースト”も加えることで味に深みが出ています。これが ポイント二つ目の“旨味”へのこだわりです。その他にもかぼちゃや人参、トマトピューレ漬けなど色の濃い野菜を重ねて使うことで、見た目に楽しげな色合いで、動物性食材を使わなくても満足感溢れるスープになりました」

――口に入れると、ざらっと舌に残る質感が癖になりますね。

「リボリータといえば白いんげん豆。白いんげん豆ペーストのしっとりした質感とスタイルブレッドさんのこだわりのパンをあえてパン粉にして混ぜ込むことで独特の質感が生まれます。パンのおいしさがスープ全体に馴染み、ぽってりとリボリータらしいまとまりのある、まさに “食べるスープ”になりました」

幾重にも重なる野菜の旨味と、溶けるまで煮込まれたパンのおいしさを存分に味わうことができるSoup Stock Tokyo の 「赤いリボリータ」は、私たちが共感し合うパートナーと作り上げたこの秋の自信作です。ぜひご家庭でお楽しみください。
※注 スープストックトーキョー「赤いリボリータ180g」に使用しているパンは㈱スタイルブレッドの「リュスティック」です。