
産地だより
新春を告げる、春の七草を探しに
1年の始まりに「今年も病や災いなく元気で暮らせますように」という願いを込めて、また、お正月のご馳走続きで疲れた胃腸を休ませるために、先人たちの智を持って受け継がれてきたこの七草粥。
そんな七草粥の主役といえば、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろの七菜。縁起の良いお粥を彩る青々ときれいな春の七草ですが、一体どんなところで、どうやって作られているのでしょう。その魅力を探りに、スープストックトーキョーで使用している春の七草の生産者、岩崎ファームの皆さんにお話を伺いに神奈川県の三浦海岸を訪れました。
「七草って縁起物だからちゃんと上質なものを届けたい。青々とした新芽のみを摘んで良い状態で7日を迎えられる準備をするのが私たちの仕事です。」
そう語るのは岩崎ファーム代表の岩崎さん。
お正月目前のこの時期、ファームはいつにもまして大忙し。
「七草って、手間がかかるんです。春の七草といったらいっぺんに七草粥に入っているものなので忘れてしまいがちなんですけど、もともとは別々の場所で育った野草をかき集めてお粥に入れていたんですね。そのため、七草全てを同じ収穫時期に合わせて育てること自体が難しいし、どれもか弱い植物なので病気にもなりやすいんです。でも新年早々口にする縁起物なので若い新芽の青々としたところを召し上がっていただきたいっていうのが正直なところ。だから“7つ同時に同じ場所で作って、新鮮なまま市場に出す”ということが、七草づくりのとても難しいポイントなんです。」
そんな手間隙を経て、新鮮な七草が1月7日の七草の節句に私たちのもとに届くのです。
「物事って常に進化しているんですよね。お客さんに求められることだってそうだし、技術だってもちろんそう。」
たくさんの方の努力と情熱と手間隙があってこそ、新鮮な状態で店頭に並ぶ七草。
そんな想いの詰まった春の七草を使用して「瀬戸内産真鯛の七草粥」を、今年もスープストックトーキョーからお届けします。新たな一年を健やかにお過ごしいただけますように。
***
スープストックトーキョーのスープは、土地や人、文化や食材との出会いから生まれています。思いが重なり生まれたこの縁起物のお粥を、今年も1月7日限定でお届けします。
■商品詳細
「瀬戸内産真鯛の七草粥」
販売期間:1月7日(火) ※数量限定のため売り切れ次第、販売終了する場合がございます
販売店舗:スープストックトーキョー全店