Soup Stock Tokyo

麻生久美子

Soup Friends Vol.55
麻生久美子 さん

6月27日(土)公開の新感覚ファンタジー映画『ラブ&ピース』(監督・脚本 園子温)で、変貌を遂げていく平凡なサラリーマンの主人公・鈴木良一(長谷川博己)が想いを寄せるヒロイン・寺島裕子を演じた女優・麻生久美子さん。映画、TVドラマ、CM、舞台など数々の作品で印象的な役柄を演じ、透明感ある魅力を放ち続けてきた麻生さん。女優として、1 児の母として、日々の暮らしの中で感じること、公開に先立ち撮影秘話についてもお話を伺いました。

食べることについて

──お料理はなさいますか?

はい、します。スープも家では毎食作りますね。お味噌汁やお吸い物だったり、コンソメスープ、韓国風、ミルクを使ったチャウダーなど。その時々でバリエーションを変えています。

──どういうときに料理を作りたいなと思いますか?

一緒に過ごす相手に喜んでもらいたいときでしょうか。いちばんはやはり子どものため。それに旦那さんやお友達からリクエストがあると「よし、やるか!」と張り切って料理します。もうひとつは自分のため。身体に良いものを摂りたいと思ったときには蒸し野菜など野菜中心の料理を作ります。

──日々食べることについて、何か工夫や習慣はありますか?お子さんが生まれて変わったことなど、もしあればそのあたりも、教えてください。

日々の食事で心がけていることは、野菜は多めに、味付けは濃すぎないこと。ご飯は白米よりも玄米やつき方を変えたお米を摂ることを基本にしています。子供が生まれてからは安心できる食材を選ぶようにという意識もありますが、こだわりすぎるよりもその時々で食べたいものを食べるよう心がけています。

映画『ラブ&ピース』に出演して

──今回の役どころについて教えてください。

今回演じた「寺島裕子」は、笑顔のない地味な女性という設定で、キャラクターの衣装も眼鏡もとにかくダサい役どころになっています。衣装合わせの時点で監督と相談しながら、「いちばんかわいくなく、似合わない」を追及して選びました。まあまあそれなりに似合わない、ではダメなんです(笑)。外見から入った役作りが新鮮でしたね。

──これまでの麻生さんのイメージとは異なる役柄を演じてみていかがでしたか?

お芝居の面では、少し笑っただけで注意されるので最初は難しい部分もありました。人それぞれ表情にも癖があって、私の場合、無意識のうちに少しでも口角があがると「今、ちょっと笑ったよね」って指摘をいただくことも。今までにない面を引き出していただき、演じていても楽しかったです。

──麻生さんが演じられた寺島裕子が持っている暗さや、素直さ、自分の世界のなかで生きている感じなど、役柄に共感できるところはありますか?

作品の中で寺島裕子という女性はひたすら一途に主人公を想い続ける役どころですが、筋の通った素直さやぶれない姿勢には共感できます。私自身も好きなことを考えているときは幸せな気持ちになれるし、嫌なことも忘れられる。彼女のように自分の気持ちには正直にありたいと思いますし、自分自身にとっての時間も大切に守りたいと思いますね。

──出来上がった作品をご覧になっていかがでしたか?

ファンタジーでいて、ほろりと感動するシーンもあり、子どもに見せたい作品になったと思います。現場でも監督がいつも目をキラキラ輝かせて楽しそうに撮影していたことも印象的でした。劇中では、子どもたちに捨てられてしまうおもちゃが登場しますが、今の時代はものが豊かで便利な反面、一つ一つのものを大切にする心が減っているな、と感じます。ものや人形にも心があるから大切にしてほしい。多くのものを手に入れることに喜びを見出すよりも、自分にとって「これだ!」と思える一つを見つけ出して、大事にする心を育んでほしいですね。

家族という原動力

──ご自身の生活にとってここだけはゆずれないもの、自身に没頭できるものはありますか。

子どもが中心の生活なので、自分にとってゆずれないものは特にないんです。没頭できる趣味を挙げるとしたら、陶芸、水泳。それに家にいることが好きで、家の中を自分なりに充実させていくことは自分と向き合う大切な時間なんです。最近ではキッチンでハーブを育ててみたり。家のことをあれこれ考え巡らせることが大好きなんです。

──ハーブはお料理に使うんですか?

はい。今はミントとローズマリーを育てていて、料理をしながら「このハーブを摘んで加えてみようかな」とか考えるのも楽しいですね。それにキッチンの周りに緑が置いてあると新鮮な気分になります。今は日々、子供と過ごす時間から刺激を受け気づかされることもありますが、ゆくゆくは自分のためのインプットの時間も作っていけたらと思っています。

──麻生さんにとってお仕事の原動力とは何ですか?

「家族」ですね。私にとって女優というお仕事は自分が自分らしくいられる場だと思っていて、家族は私を支え、奮い立たせててくれる存在なんです。さまざまな役柄に挑戦するための、かけがえのない原動力だと思っています。

麻生久美子(あそうくみこ)

『ラブ&ピース』6/27(土) 全国ロードショー ©「ラブ&ピース」製作委員会

1978年6月17日生まれ、千葉県出身。98年、今村昌平監督作品『カンゾー先生』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞・新人俳優賞を始め数々の映画賞を受賞。近年の映画出演作に『モテキ』(11/大根仁)、『宇宙兄弟』(12/森義隆)、『グッモーエビアン!』(12/山本透)、『おおかみこどもの雨と雪』(声の出演・12/細田守)、『舟を編む』(13/石井裕也)、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(13/吉田恵輔)、『ニシノユキヒコの恋と冒険』(14/井口奈巳)など。7月スタートの連続ドラマ『ナポレオンの村』(TBS系日曜21時~)に出演する。園子温監督作品には、「時効警察」シリーズ(06・07/EX)以来の出演となる。

映画『ラブ&ピース』公式サイト 

温野菜とチーズのブラウンシチュー

おだし東京 Soup Stock Tokyo