Soup Stock Tokyo

竹内海南江

Soup Friends Vol.54
竹内海南江 さん

『世界ふしぎ発見!』(TBS 系)のメインレポーターとして、これまで訪問した国は100ヶ国以上という“旅の達人”竹内海南江さん。世界中どこへ行っても太陽のような明るさとチャーミングな笑顔で、世界の知られざる歴史や文化を紐解きレポートする姿に、憧れを抱いた方も多いのではないでしょうか。旅人として、世界を見てきたからこそ感じること、また竹内さんを旅へといざなう原動力についてお話を伺いました。

食について

──好きなスープ(汁物)はありますか?

お味噌汁ですね。日本にいるときは毎日作っています。かつお節か昆布で出汁をとって、味噌は熟成した麦味噌。出身が関東なので、白味噌や赤味噌ではなく合わせ田舎味噌を使っています。

海外での仕事と日本での生活

──これまで旅をした場所のなかで、食で一番思い出深い場所はどこですか?

私はどこでもなんでもおいしく食べられちゃうんです。嫌いなものもないですね。レストランに行くとその土地特有の調味料がたいてい用意されているので、それを使って出てきた料理をアレンジしてスタッフに食べてもらうのが好きです。「これとこれを混ぜて食べるとおいしいよ」って。昔、今ほど海外に日本料理店が無く、お米を食べられるのが中華料理店しかなかったときは、店に入るとまずはザーサイがあるかどうか聞くんです。そしてそのザーサイをチャーハンにのっけて、ジャスミンティーをかけてお茶漬けにして食べる。ごはんにお茶をかけてさらさら食べるという習慣が海外にはないので、店員さんはびっくりしていましたね(笑)。

──アレンジして食べるのが竹内さん流なのですね。

勿論、いただいたものをおいしく食べることもありますが、長旅をしているとどうしても口にあった味にアレンジして食べたくなってくるのです。これも旅の食事の醍醐味だと思います。仕事をしているときは特に、食事はエネルギー源ですから、ならばおいしく食べたい。そのための工夫は手間を惜しまないですね。それにやはり日本人ってお米が好きですよね。ごはんと汁物と漬物。日本人にとってはDNA に組み込まれた三種の神器みたいなもの。そう考えるとザーサイチャーハンお茶漬けは理にかなっているのかもしれませんね。

旅は「どんな自分でいれば、いい出会いに巡り逢えるか」を意識すること

──これまで旅をした場所のなかで「人」が魅力な場所はどこですか?

世界中どこへ行っても、旅は人との出会いだと思います。良くも悪くも旅先で出会った人の印象がその国の印象になってしまいます。私の場合「どんな自分でいたら、いい出会いに巡り逢えるんだろう」と考えています。自分がニコニコ笑っていたら同じようにニコニコ笑っている人と出会えるし、文句ばかりいっていたら同じような負のエネルギーを引き寄せてしまう。だから行った先で「だれと出会えるか」を意識するよりも、「自分の振る舞いがどうあるか」を考えて行動するのが大事だと思います。旅って基本的に人様のおうちにおじゃまするようなものですから。それさえ頭に置いておけば、必ずラッキーカードは拾えると思います。

──行く前と行った後と、訪れた先に対しての印象は変わりますか?

全然変わりません!(笑)。どこの国に行っても楽しいし、帰ってきても日本という国が楽しい。例えばお水が入ったコップにはそれ以上何も入らないですよね。私は旅先から帰ってくるとまず、その好奇心や新しい出会いで満たされた満タンのコップを空にしてしまうんです。そうするといつでも新鮮な気持ちで情報を入れられるようになります。コップに半分残っていても前の情報と新しい情報が混ざって比べてしまう。だから出かける前に一度ニュートラルな状態の自分に戻すようにしています。旅先でまた満タンに満たす。帰ってきたらまた空っぽに戻す。だから同じ場所に何十回行ってもふたたび面白い!楽しい!と思えるのです。

やる気のない自分を愛してあげる

──自分の軸をニュートラルに戻す方法はどのようにしていますか?

やる気のない自分を愛してあげること。頑張りすぎて体調を崩してしまう人って増えていますよね。いい面も悪い面もあるけれど自分自身を肯定してあげるんです。だらだらしている自分も「こんな私だっていいじゃん!」って大好きになってあげたら、楽になるんじゃないかな。

──文字通り息抜きですね。

毎日「ねばならない」の連続だったら疲れちゃいますから。力を入れるより抜く方が意外と難しいんです。深呼吸してみるとか、自分の呼吸を意識することも力を抜く糸口になる気がします。集中して、ストレスを感じているときほど実は息を止めていることも多いんですよ。

──竹内さんの原動力はなんですか?

思い切って何もやらないこと。今日やらなくていいことはしない。そして、頑張らない自分にご褒美をあげること。疲れて料理をするのが面倒なら作らなくてもいいし、ストックしていた冷凍スープを温めて食べてもいい。良い面も悪い面も、どちらも「自分」なんだと認めて、自分自身を許容してあげるんです。たまには思いっきり緩めてあげることで得られるもの、見えてくるものが、きっと私の原動力であり元気の源なんだと思うんです。

竹内海南江(たけうちかなえ)

TBS「世界ふしぎ発見!」のメインレポーターとして、約30 年に渡り活躍中。すでに100ヶ国以上を訪れ、番組の出演回数は200 回を超える。公式HP「かなな共和国」は、すべて本人によるキャラクターデザインで、写真、童話、詩、エッセイなどを発表。現在は、旅を通して得た経験を元に、旅先で使いやすいバッグ・帽子・靴などのプロデュースを手がけたり、旅にまつわるイベントや講演 会などで幅広く活躍中。

公式HP「かなな共和国」 

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